水晶

 水晶は、古くはその透明度から永遠に溶けることのない氷として考えられ、仏教では七宝の一つ玻璃(はり)として珍重されていました。現代でも占いや魔除けとして用いられ、ゲームや漫画では特別な道具の素材として度々登場するポピュラーな鉱物です。

 印材としても石印材の中ではメノウと同じく定番の素材ですが、天然水晶を使用した印鑑は少数で多くは天然の水晶のかけらを溶かして1つに固めた結晶から磨いた「溶錬水晶」というものです。正確には水晶というよりガラスの一種で見た目もガラスとほとんど見分けがつきませんが、息を吹きかけても曇らなかったり持った感触が通常のガラスとは異なります。